地域活性化のひみつ道具~「共通の言語」


 

 

 

 

 

 

画像は、「虎の門ヒルズ」のマスコット、「トラのもん」です。

ドラえもんに耳をつけ、白色にしただけなのに、なんで心がキュンとするのでしょう?

 

これは、日本国民全員が、「ドラえもん」という【共通の言語】を持っている証拠です。

新しく誕生した街(ビル)は、いってもただのコンクリートの塊です。でも「トラのもん」をCGで飛ばすだけで、人々は勝手に、未来を感じてしまいます(^_^;) 

 

「共通の言語」の使用例を、まちづくりの会議を仮定して、どちらが分かりやすいかテストしてみたいと思います。

 

①「まちづくり懇談会 子供たちの居場所づくり 創造力を育むための自由広場(仮称)の建設のための懇談会」

②「ドラえもんの空き地づくりプロジェクト」

 

答えは断然②。

なおかつ②をみて、頭のなかで、3つ重ねられた土管がイメージできたあなた、あなたと私は、【共通の言語】を持っています。 このイメージの力をあなどってはいけません。むしろ、このイメージを共有できただけで、まちづくりというストーリーは一気に加速するのです。

 

まちづくりに、ドラえもんなし


補助金や、ひみつ道具に頼らないまちづくりの秘訣は、「共通の言語」をもつことだ!という結論に至りました

先日の八戸の全国大会での講演会でビビッときたことを過去の投稿もまじえて考察しています

街づくりに限らず、会社や、家庭、人生はプロジェクトの連続です。であるならば、そこで「共通の言語」を持てるか否かが、幸せの分岐点になることが分かります

 

地方活性化が叫ばれる中、有象無象のプロジェクトが進行しています。その中で、成功例としょぼい例を分けるものは、ずばりソフト化。さらにいえば「共通の言語」を持てるか?の一点であることに気づいてしまいました。

 

先日の日本JCの全国大会にシニア一年生として参加してきました。総会にあわせて設営された講演会には、B-1グランプリの仕掛け人、八戸せんべえ汁研究所の木村代表と、富士宮やきそば研究所、渡辺さんが登場しました。渡辺さんは、富士宮JCの歴代理事長でもあります^^

 

経済効果660億円、60万人もの動員数をほこる一大ビックイベントの本能の狙いは、持続可能な地方の活性化だそうです。おふたりの講演で印象的だったのは、B-1グランプリのBは、B級グルメのBではなく、ブランドのBという点、そして、初対面の時点で、富士宮やきそば研究所の渡辺さんより、「富士宮やきそば」なんてどうでもいい!と、言われた点です。

 

「やきそば」や「せんべい汁」は所詮、手法です。

大切なのは、地域を活性化させるために、田舎に人を呼び寄せるコンテンツづくりと、その発信だと断言していました。

 

プロジェクトの中で、こうした共通認識をもつことは、事業の成功に不可欠な要素です。

何万人きた!とか、どれだけ売れた!というのは、あくまで二次的要素

あくまで、手法の1つにすぎないことを、木村さん、渡辺さんは初対面の時から共有していたっというから驚きです。

 

まちづくりに限らず、チームで物事に挑むとき、この「共通の言語」が必要になります。

この考え方は、先日拝聴したガルパンで町の活性化に挑戦している大洗JCOBの常盤さんの講演会で教えていただきました。常盤さんは、プロジェクトの中で、この「共通の言語」づくりに一番の時間をかけたっと証言しています。

 

では、「共通の言語」とはなんでしょう?

 

           

かつて、水戸芸術館のオープニングにあわせて、当時の佐川市長(故人)は、こんなメッセージをだしました。

「まず共通の言語としてのシェークスピアがある。」・・・っと

当時は意味さえ分かりませんでしたが、今なら意味がわかります。文化都市をめざす水戸にあって共通の言語であるシェークスピアを理解することが、スタートラインに立つということです。その意味では、いまだ水戸市民は、誇るべき文化施設を持ちながら、いまだ、共通の言語さえ持てていないのかもしれません。

 

考えてみれば、「家訓」というものの、家族にあっての「共通の言語」なのかもしれません。

どれだけ同じ時間を過ごしても、共通の言語を持たない限り、幸せの青い鳥はみつかりません。

 

JCの中、あるいは会社のなかで議論をしていると噛み合わないケースがないでしょうか?

それは、チームの中で共通の言語がないことに由来していると家訓二ストは考えます。地獄への道は、善意の石で出来ている。組織の中であって、空間の中の微妙な人間関係や、それまでの貸し借り等、その場の空気に支配されてしまうことが多々あります。

 

いい会社にするために議論していく会議が、「発言したら、仕事が増える。。。」とか、あるいは、「ここで正論をいっても、逆に部長の機嫌そこねるだけだ・・・」と、様子見を決め込むことで、売上増をめざす会議を重ねる結果、会社が倒産にむかっていく。そんな組織はたくさんあります。

 

あなたと、あなたを取り巻く仲間たちにとって、「共通の言語」とはなんでしょう?

 

時間がないのは、いつものこと、それでも、そもそも論の議論から逃げないこと、そして、議論が終わったら、パーっと飲んじゃうことをセットでお奨めします^^ 共通の言語を持つとき、事業は成功するのは当たり前として、打ち上げが最高に楽しいんですよね。

 

まちづくりの前提は、【共通の言語】をもつこと。

そして、「共通の言語」をもったチームは仲間となり、そしてまちづくりは、最高に楽しい「祭り」となるのかもしれません。

 

あなたと、あなたを取り巻く仲間たちのなかで、「共通の言語」を持てていますか?

 

「共通の言語」とは、イメージの力。

このイメージの力を信頼しましょう。書類をだせだの、スケジュールを詰めろだの、そんなものは、枝葉の議論。むしろ、このイメージを共有できただけで、まちづくりというストーリーは一気に加速するのです。

その言語を共有できた時、その「祭り」(プロジェクト)は、地域を必ずかえます(ー_ー)!! 

 

ちなみに、水戸JCの【共通の言語】は、深夜12時をすぎたラーメン山岡屋でつくられます。

水戸をかえるラーメン屋での語らい、あなたも、あなたの仲間と深夜のラーメン、もしくは焼き肉で、徹底的に議論してみてくださいね

 


まちづくりに、ドラえもんなし。地域活性化に、魔法はありません。


地域に住む私自身が輝かない限り、地方に未来はないのです。

ドラえもんのひみつ道具を待つのではなく、自分自身がまちづくり、自分づくりを楽しみ、そして「共通の言語」をつかって、まちを未来を変えていきましょう^^