津波てんでんこ~防災の伝言~

津波てんでんこ

(東北地方の言い伝え)

 

 

 

 

 

 

 

「てんでんこ」とは、岩手県三陸地方の言葉で、各自のこと。


【津波てんでんこ】とは、海岸近くで大きな揺れを感じたときは、津波が来るから誰の指示を待つことなく、家族にもかまわず、各自てんでんばらばらに一刻も早く、より高台に逃げて自分の命を守れ という意味です

 

画像は、常総市石下の様子です。津波の被害を思い出させる風景が、一夜にして出現してしまいました。

災害が起こる度に胸をしめつける焦燥感。
ぼくにできることは?そして、僕がその場いたとしたら、どんな行動をとれるのか・・・

少なくとも、経験を教訓にかえること、そしてそれをたくさんの人に伝えることが家訓ニストの使命です

 

家訓はたくさんの可能性を秘めたツールです

たとえば、未曾有の災害に襲われた時、
「60年ここに住んでいるけど初めて経験だ」
そんなコメントを聞いたことはないでしょうか?

60年、なかったことでも、100年1000年というスパンではどうでしょうか?

諸行無常は世の常。
だからこそ、いつ起こるか、誰に降りかかるか分からない天災に対し、命を守る最低限のアドバイスを残しておくべきなのではないでしょうか?

東北には「津波てんでんこ」という言い伝えがあります。
あなたは、あなたが愛するお子さんそして、孫や子々孫々のためどんなアドバイスができますか?
答えはあなたの心にあります・・



平成27年9月、帯状の雲の降雨帯をともなった台風が列島を襲い関東から東北まで多くの被害をもたらしました。

とくに、栃木県を源流に茨城県西部を流域とする鬼怒川は、堤防も決壊し、未曾有の被害をもたらしています。

 

画像は、常総市石下地区の画像です。

東日本大震災の津波被害を思い出した人も多いのではないでしょうか?

 

自衛隊をはじめ、警察、消防など、関係各位の不眠不休の救助活動がつづいています。行方不明者の発見がいちはやくなされること、そして被害にあわれた皆様に、当たり前の普通の日が訪れることを祈念しています。

 

 

日本は四季をもつ自然をもつ豊かな国です。しかし時として、豊かな自然は、猛威をふるいます。

光があれば、陰があります。天災が少ないヨーロッパに比べ、日本という国を国土と決めた我々の祖先は、豊かさと共に、自然の脅威と一緒に暮らすことを選択したのです。

 

常なるものなど、どこにもない・・・ まさに諸行無常です。

 

しかし、ご先祖さんは、自然との向き合い方も同時に伝えてくれています。

 

 

 

津波てんでんこ

                             (三陸地方の口伝)

 

「てんでんこ」とは、岩手県三陸地方の言葉で、各自のこと。

 

【津波てんでんこ】とは、海岸近くで大きな揺れを感じたときは、津波が来るから誰の指示を待つことなく、家族にもかまわず、各自てんでんばらばらに一刻も早く、より高台に逃げて自分の命を守れ という意味です。

 

この教訓に基づき、片田敏孝・群馬大教授(災害社会工学)の指導で津波からの避難訓練を8年間重ねてきた岩手県釜石市内の小中学校では、全児童・生徒計約3千人が即座に避難。生存率99・8%という素晴らしい成果を挙げて「釜石の奇跡」と呼ばれています。東北地方を中心におおきな被害をもたらした東日本大震災にあって、先人がのこした教訓が現代に活かされた事例です。


自然災害の多い日本にあって、いつ、どこで自然の脅威と立ち向かうことになるか分かりません。

 

それが「いま」かもしれないし、あるいは1000年後かもしれません。経験は伝えることで教訓となる。家訓は、10年、100年と語り継ぐことで、1000年先の子孫に大事なことを手渡すことができる唯一のツールです。被災後、ブータンの王様が来日した際、こんな言葉を子どもたちに伝えていました

王様:「この中で、竜をみた子はいるかな?」

子供:「・・・」

王様:「ぼくは、竜をみたことがあるんだよ!」

子供:「え~!?」

王様:「竜は、みんなの中にいて、【経験】を食べて成長します。だからみんなは、強くなれるんだよ」

 

言い尽くせない【経験】をした子供たちにこれ以上の励ましの言葉はあるのでしょうか? ブータンの王様のやさしさ、そして、素晴らしい見識に「徳」を感じます

 

プラスとか、マイナスとか、日常の尺度でいえば、震災の経験は間違いなく、マイナスです。

しかし、代えがたい【経験】を力に変えることができたなら、子ども達は、胸に竜を抱くほど強い人間に成長することができます。

 

東日本大震災。あるいは、阪神淡路大震災。70年前には、終戦後、日本は焼き野原になっていました。しかし、私たちは【経験】を力にかえ、より強く立ち上がってきた意気溢れる民族なのです。

 

【経験】を力にかえる。 そして、この【経験】を【教訓】にかえる取組が、今こそ、求められています。

 

「家訓づくり」がその一端を担えるのは間違いありません。

被災地の復旧がすすみ、今は復興の時代と言われています。 しかし、【経験】を力にかえることができれば、誰もが憧れる被災前より、人間が輝く街が創造されるのではないでしょうか?

 

苦しい体験こそ、語ることで教訓となり、それは家族を見守る龍(財産)となります。

目の前にいる子供を守ることは簡単なこと、手の届かない場所にいる子供、あるいはあなたのお孫さん、ひ孫さんを守る「家訓のある風景」あなたの家にもつくってください。

 

がんばれ日本

いがっぺ茨城^^

 

この国に住む全ての人が笑顔で暮らせるように、家訓ニストは家訓づくりを通じ、伝える事の大切さを、そして命を守るご先祖さんからの伝言を、を多くの人に紹介していきます!